不倫を経験する女性は誰しも、似たような疑問を抱き、堂々めぐりをしながらも、愛を続けている。
不倫のセンチメンタル病に侵されたら、女性は結局、強くならざるを得ない。
それはあらゆる困難に立ち向かう強さではなく、ひとりよがりの可愛げのない強さである。
不倫をする場合、自分に女としての自信がなければ、辛くて耐えられない。
最初から、好きでそんな辛い恋を選んだ人はいないと思う。
辛くなるとわかっていたけど、好きにならずにいられなかった、というのが本音だ。
でも、そこからが問題だ。
その愛を続けるかどうか。
それは運命ではなく、ふたりが選ぶ道である。
好きだからと感情のおもむくままにズルズル恋を続けていくか、深みにはまる前に素敵なアバソチュールとして終わらせるか、要はふたりの意志にかかっている。
対決の時がくることで、必ず三角関係はなんらかの答えを出さざるを得ない。
自分が悪者になりたくないとしても、血と肉を切って前へ進まざるを得ないのである。
あまり待たされると、待つことにマヒしてしまうのだ。
そうなると、目的のために待つのではなく、待つこと自体が目的となってしまう。