見知らぬ他人同士であったり、あるいは幼なじみであったり、また同じ職場で働いていて知りあい、それが恋愛に進行したり、およそ男性と女性の結びつきというものは、いろいろな形から出発するのが世間一般の通例ですが、そのようなことから出発したお互い同士の結びつきが、やがて婚約の形に進み、次に結婚という新しい花を咲かせてゆくことになります。
これは社会の片すみでの小さな人間関係の芽ぱえであって、これが、大きな社会生活のもとになる現象の一コマとなっています。
しかし、小さな芽ばえではあってもその当人たちにとっては、まことに厳粛な人生の転機で、社会的には大きな意義があり、おろそかにはできないことでありましょう。
したがって、これから結ばれようとする二人が、婚約したことを一般に公表し、認められることはそれなりに重要でもあります。
社会という花園のなかで、二つの花の結びつきが、やがて実をつけ種をふやし、社会をになう力になるのですから、おろそかにはできません。
婚約をすることは二人のつながりを深めることであり、さらに責任を感じあい、将来のしあわせを築くことになります。
そのような決意を、親族や友人、先輩たちに知ってもらい、自分たちの生活を見守ってもらって、立派な社会入として成長してゆくための指導を得ようとする、つまりこのことが婚約を公表する大きな目的といえるのです。