参列者や関係者には、あらゆる手を尽くして連絡しますが、間に合わなかった場合は式場の人にも頼んで、当日受付だけを出してもらいます。
両家の両親のうち一人、あるいは媒酌人など、関係者が一人はいるようにして、中止の理由を正直に話します。
また、新婚旅行も中止するのなら、旅行代理店にも電話を入れておきます。
◆媒酌人に事故があった場合
媒酌人は夫婦でその役目を果たしますから、媒酌人だけでなく媒酌人夫人になにかあった場合にも、急きょどなたかに媒酌人をお願いします。
できれば当日来ることになっている上司や恩師などにお願いするのがよいでしょう。
「山田でございます。本日、早川様にやむを得ない事情ができ、急きょ私がその役をおおせつかりました」
とあいさつの初めに、一言告げるとよいでしょう。
なお、事情については、「葬式のため」とか「ご不幸がありまして」などと具体的なことはいわないで、「やむを得ない事情」くらいの表現にとどめます。
◆家族に事故があった場合
どちらかの父親か母親、もしくは兄弟になにかあった場合、できるだけ実施の方向で進めます。
婚礼委員長や媒酌人にすぐ連絡をし、司会者にその旨を、報告してもらうようにします。
「まことに申しわけございませんが、新婦の両親が都合により少し遅れて出席いたします」
「新郎の父親がやむを得ない事情により、本日は欠席させていただくこととなりました。
まことに申し訳ございませんが、ご了承願います」
また、親族を代表してあいさつが予定されていた新郎の父親などの場合には、あいさつを新婦側の父親にかわってもらうなどの処置をとります。
この場合は、主催者側の人間に急いで連絡をとり事情を話しておきます。
しかし、参列者には「病気になったので」「交通事故に会ったので」などの具体的な理由は話さないほうがよいでしょう。
ただし、後日、手紙を書いて、出席できなかった失礼をわびるくらいの気遣いは必要です。